YIL Hyper Booklet - Veterinary Surgical Gallery - Dog
内閉鎖筋と浅殿筋転移による犬の会陰ヘルニア手術
●おまけのアニメーション(山内)
本業である医療写真家として失敗は許されないので、一つの手術で数千枚は撮ります。その中からボツ写真を削除したり、複数の同一カットから1枚を選別したりして、最終的に千枚以下に絞り込みます。
それを術者に見せ、ハイパーブックレットに使えそうな画像を選んでもらっています。ハイパーブックレットは20ページの構成なので、掲載できる写真はせいぜい60-70枚程度です。
つまり、ほとんどの写真が使われずに眠っていることになります。
ある日、ナカジ(中島先生)がこの選ばれなかった写真たちがモッタイナイと言いはじめました。選ばれなかっただけで、非常に貴重な画像で、セミナーで試しにパラパラ漫画のように見せたところ、ビデオよりも分かりやすい、と好評だったそうです。
なるほど。静止画のアニメーションと言うか、いわゆるタイムラプス動画のようなものです。タイムラプス動画は仕事でも製作しているので、得意分野です。ただし、そんな編集を前提に撮影していなかったので、構図などが動き回って大変見にくい箇所も多いのですが、作ってみると確かに手術の流れが分かって、静止画だけや動画だけよりも、手術シーンなどは静止画アニメーションは分かりやすいかもしれません。
もしかすると、今までだれも作っていない新しいメディアになるかもしれません。
まだ試験的なものですが、ここに埋め込んでおきます。
●補足・追記(中島)
まだありません。
●編集後記(山内)
HJSからの連絡で、年次大会で販売したいから急遽ハイパーブックレットを作ってくれと言われました。スケジュールを聞いたら製作期間はどう見積もっても1週間しかありません(いつも急ですが、もう慣れてしまいました)。
画像は昨年撮影したものがありましたが、まったく影も形もない状態から1週間で本を作れるのか。かなり無理があることは事前に分かっていましたが、綿密な日ごとの工程表を作って HJSがタイムリーに実行できることと、イラストなどはなし、という条件で製作することにしました。
ところが、次の日には、やっぱりイラストを描いてくれと言われてしまいました。この手のイラストは解剖が分かっていないと描けないことは分かっていましたし、そもそも絵は不得意であるうえ時間もないので「イラストはなし」という条件を出していたのに、サンプルのイラストが送られてきてしまいました。
ダメ元で描いてみましたが、ナカジからは何度もダメ出しされながらイラストのために何十時間も費やすはめになってしまいました。それでも納得してくれません。結局らちがあかないので、ナカジが手描きイラストを描いて、それをトレースするということで締め切り最終日にようやくOKが出ました。
実際、撮影しているときは、何をどうしているのか分からないものです。自分は獣医ではないので、犬の解剖や三次元的な臓器や筋肉の配置などは頭に入っていなません。手術中は時間の制約もあるので、できるだけ邪魔をしないように、言われるがまま術創の撮影に徹していました。
しかし、今回、イラストを描くという仕事をして、ようやくどういう手技だったのかが理解できました。実際の臓器は意外と見た目では分かりにくく、素人目には薄い筋肉なのか、膜なのかなんて術者以外には分からないものです。
やはり冒頭にイラストが必要だということはよくわかりました。
しかし、予想外のイラスト製作の作業はこの1週間で一番大変だった作業です。せっかくなので、ボツになった写真も含めてイラストを掲載します。
ボツ
ボツ
最後にOKになったイラスト
撮影機材
Body:Nikon Z9
Lens:NIKKOR Z 24-120mm f/4 S
Speed Light:SB-5000
カメラもミラーレスの時代となり、自分も長年使ってきた一眼レフからミラーレス一眼に移行しました。ファインダーで見える通りに撮影できるのがミラーレスの最大の利点です。とくに手術写真などのように、失敗が許されない撮影では重宝します。




